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【教員が語る!専門分野と研究室紹介 vol.10】~食品化学研究室編~

こんにちは!健康栄養学科です🍑

教員が語る!シリーズ第10弾は、食品化学研究室の川端先生です!

 

①研究室名・分野紹介―卒業研究について

食品化学研究室では、食品中に存在する化学成分の量を測定したり、酵素を用いた食品の改変技術について研究したりしています。

 

最近の研究テーマは、オートミールに関連する研究です。オートミールは、2020年ごろから国内でブームになっているシリアルの一つです。一般的なシリアル(コーンフレークなど)と比較して、ほとんどの製品で砂糖のような調味料が加えられていません。水を加えて電子レンジで加熱するといった簡単な方法で、ご飯のように食べられる「米化調理」が紹介されブームになりました。食物繊維やミネラルが豊富な穀類で、現代の日本人が十分摂れていない栄養素を豊富に含んでいる食品です。

2021年度の卒業研究では、市販オートミールの分析とこれらを用いた「米化調理」について検討しました。

粒の大きい製品から粒の細かい製品まで様々なものがあること、粒の大きい製品が米化調理に向いていることを明らかにしました。

 

2022年度の卒業研究では、粒の細かい製品を用いてお好み焼きを作り、物性評価を試みました。

オートミールに水を加えてかき混ぜ、ふやかしているときに、独特の粘り気を持つことから発想したものです。小麦粉のお好み焼き生地にヤマイモを加えたような感じでした。一般的なヤマイモ粉を含むお好み焼き(冷凍お好み焼きを表示どおりに調理したもの)と比較しても、遜色ないオートミールお好み焼きができました。

 

今後も、オートミールを使った新しい食品について、研究を進める予定です。

 

②主な担当科目(専攻|年次)

化学(管理、食物|1年)
基礎化学実験(管理|1年)
食品学(食物|1年)
食品化学実験(管理、食物|1年)
食品機能学(管理、食物|3年)
健康栄養研究(企業研究)(食物|3年)
食生活アドバイザー検定試験対策講座

 

④その他学内外での研究や活動について

毎年、マラソン大会に1つ出場することを続けています。関西の4大大会(大阪、京都、神戸、奈良)は走破しました。マラソン大会を通して、練習の効果を高めるにはどんな食品を摂れば良いのか考えています。また、新しいマラソン用食品(補給食)にも興味を持っています。実際に、使ってみて、自分の体でどんな効果が得られるのか、研究しています(研究論文にはなりませんが)。

コロナ禍でリベンジを果たせていませんが、100 kmウオーク(100 kmを昼夜かけて歩き通す大会)にもチャレンジしたいです。関西では、びわ湖100 kmウオーク(長浜→雄琴温泉)や関西エクストリームウオーク(姫路城→大阪城)があります。みなさんも、チャレンジしてみませんか?

 

⑤栄養士・管理栄養士を目指す高校生(学生)に、この分野の重要性やアピールポイントを教えてください!

食品学は、食品の化学成分について勉強します。たくさんのカタカナの物質名を覚えなければなりません。英単語を覚えるように、少しずつ繰り返し正しく唱えることで、覚えていくしかありません。がんばってください。

内容がわかってくると、食品を見る目が変わってきますよ。食品表示の内容もわかるようになるので、とても面白いです。例えば、シュークリームの原材料表示を、コンビニ各社で販売されているものを比べてみたり、新発売になったカップ麺の食品表示から、何が変更されたのか、どんな開発が行われたのか考えてみたりするのも楽しいです。

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