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【教員が語る!専門分野と研究室紹介 vol.2】~公衆栄養学研究室編~

こんにちは。健康栄養学科です!

教員が語る!シリーズの第2弾は、公衆栄養学研究室の木村明美先生です。

 

①研究室名・分野紹介―公衆栄養学とは?

公衆栄養学(public health nutrition)は、社会の一般の人々の栄養問題を改善するための学問です。
臨床栄養学の対象が病人や健康に問題がある人々であるのに対し、公衆栄養学の対象は健康な人々を含む地域全体で、食を通じて健康で持続性のある社会を構築するための科学であり技術である、と考えられています。

もし、あなたが地域の人々を「食べることで健康にする」責任者だとしたら、真っ先に何に取り組みますか?
ガン・高血圧・糖尿病などに代表される生活習慣病は食習慣が大きく関係していますが、ただやみくもに食生活に気をつけるよう情報提供するだけでは改善しません。
公衆栄養学で学んだ科学と技術を用いて、どの病気を優先し、誰(何)に、どの様な対策を行うか考え、公衆栄養活動を行うことでより多くの人々の栄養問題が解決すれば素晴らしいと思いませんか?

公衆栄養活動には、理論だけではなく実践的な技術も必要とされます。そのため、幅広く学ぶことだけでなく、実際の地域での体験等を通じて、真の健康につながる社会の実現について考える視点を養うことも、この研究室では大切にしています。

 

②主な担当科目(専攻|年次)

公衆栄養学(食物|2年)
公衆栄養学実習A(学内)(管理|4年)
公衆栄養学実習B(学外)(管理|4年)

 

③卒業論文で扱っているテーマについて

研究テーマ例-その1-
誰もが自然に健康になれる社会を実現するために必要な食環境とは?をテーマに、コンビニエンスストアや飲食店、自動販売機等について自由な発想で未来の形を追求します!

 

研究テーマ例-その2-
あなたは菓子を多く食べて食事を減らすことはありませんか?
「甘い食べ物・飲み物」について、摂取量と知識や意識との関係や、食環境の影響について調査・分析することで、将来の糖尿病発症予防につながる食育や食環境整備のあり方を模索します!

 

④その他学内外での研究や活動について

学外活動-その1-
持続可能な社会を目指すSDGsの「食品ロス削減」に興味はありませんか?
スーパーマーケット等で売れ残りがちな食品等の改善策を検討するワークショップに他大学の学生と一緒に参加したり、大阪府環境農林水産部主催のイベントに協力したり、提供する側、される側の両方の視点を養うことにつながる体験を大切にしています。

 

学外活動-その2-
地域の食育活動に興味はありませんか?
大阪府や東大阪市の食育イベント等、行政主催の公衆栄養活動の現場に参加協力を求められる機会があります。学んだことを活かし実践する経験は自分自身をステップアップさせる大きなチャンスです!

 

⑤ 栄養士・管理栄養士を目指す高校生(学生)に、この分野の重要性やアピールポイントを教えてください!

「健康格差」という言葉を聞いたことがありますか?
格差という言葉を聞くと、貧困や経済格差、教育格差などをイメージする人が多いと思いますが、健康格差は今や日本を含む先進国において大きな社会問題になりつつあります。
SDGsの目標3にも「すべての人に健康と福祉を」が掲げられていますが、この問題を解決するためには今、一人一人ができることについて考え取り組むことが求められています。

食に関することで私たちにできることは何か、共に考え活動する中で、これからの社会において自分が果たすべき役割がはっきりと見えてくるかもしれません。
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