先生に聞いてみた!勉強法① 勉強しても忘れてしまう?~子ども教育学科(児童教育学科)

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第1回 一気に勉強するより「分けて勉強」がおすすめ!

「テスト前に何時間も勉強したのに、数日後にはほとんど忘れてしまった…。」

大学生から、このような相談を受けることがあります。

実は、この悩みについては、教育心理学や認知心理学で長年研究されてきました。

2013年には、教育心理学者のDunloskyらが、それまでに発表された数多くの研究をもとに、「本当に効果がある勉強法は何か」をまとめたレビュー論文を発表しています。

その中で、最も高く評価された勉強法の一つが、「分散学習(Distributed Practice)」です。

今回は、この分散学習についてご紹介します。

「分散学習」とは?

例えば、3時間勉強するとします。

次の2つでは、どちらの方が覚えられると思いますか?

A:日曜日に3時間まとめて勉強する

B:月・水・金に1時間ずつ勉強する

「まとめて勉強した方が効率がよさそう」と思う人も多いかもしれません。

しかし、多くの研究では、Bのように時間を空けて勉強した方が、長く記憶に残りやすいことが示されています。

なぜ効果があるの?

私たちの脳は、一度覚えたことを少しずつ忘れていきます。

ところが、忘れかけた頃にもう一度学習すると、脳は「これは大切な情報なんだ」と判断し、記憶をより強く定着させます。

つまり、「忘れないように何時間も続けて勉強する」よりも、少し時間を空けて何度か思い出す方が、記憶には効果的なのです。

実は、たくさんの研究で確かめられています

分散学習は、1つの実験だけで提案されたものではありません。

Cepedaら(2006)は、184件の研究を統合したメタ分析を行い、「勉強を何日かに分ける方が、一度にまとめて勉強するよりも記憶に残りやすい」ことを報告しました。

さらに、Dunloskyら(2013)は、代表的な10種類の勉強法を比較した結果、分散学習を「High Utility(多くの学習場面で積極的に勧められる学習法)」と評価しています。

今日からできる!

例えば、英単語を覚えるなら、

  • 月曜日に30分
  • 水曜日に30分
  • 金曜日に30分

というように、勉強を数日に分けてみましょう。

「一度で覚えよう」とするよりも、短時間でも繰り返すことが、記憶への近道です。

先生からひとこと

勉強は、「長くやること」も大切ですが、「どうやるか」はもっと大切です。

教育心理学の研究では、「分けて勉強する」というシンプルな工夫が、学習効果を高めることが繰り返し確認されています。

次にテスト勉強をするときは、ぜひ「一夜漬け」ではなく、「何日かに分けて勉強する」ことを試してみてください。


次回の「先生に聞いてみた!」は、「教科書を何度も読んでいるのに覚えられません…。どうすればいい?」をテーマに、研究で分かった効果的な勉強法をご紹介します。

参考文献

  • Dunlosky, J., Rawson, K. A., Marsh, E. J., Nathan, M. J., & Willingham, D. T. (2013). Improving Students’ Learning With Effective Learning Techniques: Promising Directions From Cognitive and Educational Psychology. Psychological Science in the Public Interest, 14(1), 4–58.
  • Cepeda, N. J., Pashler, H., Vul, E., Wixted, J. T., & Rohrer, D. (2006). Distributed Practice in Verbal Recall Tasks: A Review and Quantitative Synthesis. Psychological Bulletin, 132(3), 354–380.

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