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大学院化粧ファッション学専攻・化粧ファッション学科 スペシャル講座2025 「服は何からできているか」開催

 2025年6月14日(土)に大学院化粧ファッション学専攻・化粧ファッション学科のスペシャル講座が開催されました。

その概要について、講座を担当した小林が報告させていただきます。

 

 

  今回のスペシャル講座のテーマは「服は何からできているか」がテーマですが、

本題に入る前に「なぜ服を着るのか」を考えるところから始めました。

 

服の着用には様々な理由が考えられますが、そのすべてが、肉体的健全性や精神的安定性、

社会的積極性など「健康」にかかわる事項であり、服は「健康のために着る」とも言えそうです。

 

 本題の「服は何からできているか」に関しては、高分子の集合体である繊維の話題が中心となりました。

繊維は、幅(太さ)に対して十分に長いという形態上の定義がなされていますが、

特に衣料用の繊維には、適度な強度や伸縮性、不溶性、染色性などが求められます。

これらの性質は繊維を構成する高分子の集合状態(配向度や結晶化度)と大きな関わりがあることを順に解説していきました。

 またこの後、繊維の集合体である糸,糸の集合体である布の製造について、ビデオを用いた説明を行いました。

 

 

 

 講座の最後には「服は何からできているべきか」について考えました。

現在の衣生活では大量生産・大量消費がはびこり、その廃棄が大きな問題となっています。

その中で、サステナブル・ファッションやサーキュラー・エコノミーが重要視され、服の分野でもG2G(Garment to Garment)が注目されています。

 

 講座の結論の一つは、「『服は服からできている』を目指したい」ということになりますが、

混紡や交織、また染色などにより複合化された現在の服を用いたG2Gの実現には、多くの課題が残されています。

 

 

今回の講座も、幅広い年代の方にご参加いただきました。

今後も、みなさまにお楽しみいただける企画をご提供して参ります。

たくさんのご参加をお待ちいたしております。

 

(化粧ファッション学科 小林政司)

 

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