ジャーダックサテライトサロン見学~髪の毛で夢をつなぐプロジェクト~
みなさん、こんにちは。
髪の毛で夢をつなぐ~ヘアドネーション~プロジェクトの代表をしています、化粧ファッション学科美容コース1年の松村です。
2022年11月18日(金)、髪の毛で夢をつなぐプロジェクトのメンバーでJHD&C SATELLITE SALON(ジャーダックサテライトサロン)を見学させていただきましたので、その様子をお届けします。
JHD&C SATELLITE SALON(ジャーダックサテライトサロン)は、「髪の毛を切る人も、切らない人も、同じようにお迎えできるヘアサロン」として、2021年にオープンされました。
ヘアカットやパーマ、トリートメントなどの施術メニューのほかに、ヘアドネーションカット、ウィッグ試着体験、ウィッグカット、ウィッグサイズ補正など、ウィッグユーザーが利用できるメニューがあります。
今回、JHD&Cウィッグアドバイザーの吉田さんにお話を伺いました。
まず、サロンに入って気になったのが、水色のカーテンの仕切りがあること。
この水色のカーテンは、ウィッグ試着体験に来られた方への配慮だとおっしゃっていました。ウィッグの着脱を見られたくない方や気にしない方もいらっしゃるなかで、吉田さんはお客さまとの会話の中でカーテンを閉めた方が良いお客様なのか、閉めない方が良いお客様なのか、心配りしながら要望を引き出し、要望に応えているそうです。吉田さんは、「洋服みたいに楽しく試着してもらいたい」とおっしゃっていました。
お店の印象が、ウィッグユーザーに限定されたサロン、またはウィッグを使用している自分には入りにくいサロンといった雰囲気にならないように、普段はウィッグ試着体験用のウィッグはディスプレイしていないそうです。また、自分が試してみたいと思ったウィッグを箱から出すワクワク感も体感してもらえたらと仰っていました。
「髪の毛を切る人も、切らない人も、同じようにお迎えできるヘアサロン」の工夫がそこにありました。
実際に試着体験用ウィッグを見せていただきました。
様々なメーカーのウィッグがあり、どれも1点のみの取り扱いで、これら試着体験用ウィッグは、試着に特化している“販売しない” ウィッグだそうです。「試着したのだから買わないといけない」というハードルを無くすために、ウィッグをあえて販売していないとおっしゃっていました。もし、試着されて気に入るものがあれば、QRコードを読み取ると各メーカーのオンラインショップから購入できる仕組みになっているそうです。
ウィッグを試着したい方への配慮がとても素晴らしいと感じました。
次に、ウィッグカットについてお話しを伺いました。
新しく購入したウィッグでも、既に使用しているウィッグでもカットしてもらえるそうです。デザインカットやポイントカット(ここでは前髪や部分的なカットのことをいう)の場合でも、ウィッグを着用したままカットをしてもらえるようですよ。あくまでも自分の髪としてカットすることを意識されているそうです。
また、ウィッグサイズ補正についてどのようなサービスかを伺いました。頭の形は人それぞれ違う為、既製品のウィッグをフィットしないまま使っていたり、特に小さいお子様はキッズ用のウィッグの選択肢が非常に少ない為、そのような場合に、ウィッグのサイズ補整を行って小さくする工夫が必要のようで、ジャーダックサテライトサロンでは、ウィッグのサイズ補整を行うサービスがあるとのこと。
また、ウィッグのサイズ補整は、技術の習得が容易ではないため、吉田さんは「サイズ補正ができる人がこれから増えればいい」という希望を持たれていました。
最後に、ジャーダックサテライトサロンについて吉田さんは、「髪を切る人も切らない人も、ウィッグを着用する人もしない人も同じお客様としてみんなが利用できるサロンにしていきたい」とおっしゃっていました。
ウィッグを着用しているからといって特別扱いをしたり、腫れ物に触るような対応をしたりするのではなく、サロンに訪れた一お客さまとしてお迎えしたいとおっしゃっていました。
サテライトサロンを見学させていただいて、ウィッグユーザーに対する配慮がいたるところに感じられて、工夫がされていて、思いが伝わって、心がジーンと感動しました。
今回の貴重なサロン見学と吉田さんのお話を伺って、私たち美容学生にできること・しなければならないことが多くあると痛感しました。例えば、これだけの配慮をしてくださり、ウィッグを洋服選びのように気軽に試着出来るサロンがあるということを、もっと多くの人に知ってもらいたいと思います。そのために、プロジェクトとして何ができるのかも考えていきたいと思いました。
美容技術や美容知識の習得は重要ですが、美容施設を利用する人に対しての柔軟な姿勢や言葉遣いを学び、身につけることが、これから必要とされる美容従事者になるための第一歩だと考えます。
私たちは、大学生として多様な美容の在り方について追究し、広めていきたいと思いました。
(化粧ファッション学科 松村怜香)