国文学科では、卒業論文発表会を四年間の仕上げとして行ないます。各ゼミの4年生が心血を注いだ成果を報告します。今回は、中周子先生の「近現代文学ゼミ」の報告です。
いつなら、教室に集まって行なわれますが、今年はZoomを使ってのリモート発表会となりました。
それでも、卒業生のみなさんは、丁寧な資料を準備して、思いの丈を語ってくれました。
画面は一部になりますが、安部公房、三島由紀夫、宮沢賢治、萩原朔太郎、など王道の作家たちだけではなく、江戸川乱歩、原田マハ、島本理生、大森靖子、糸井重里、野田洋次郎、酒井まゆなどの名前が続きます。
毎年思うことですが、文学の世界に境界はないのでしょうか?
糸井重里は有名なコピーライター、大森靖子や野田洋次郎はミュージシャン♬、酒井まゆは漫画家ではありませんか。
人はなぜ、文学を必要としているのでしょうか。それは生きることのつらさや無意味さに向き合い、何かの答えを導こうとした表現者の営みが文学だと、みんな分かっているのではないかと思うのです。
そう考えれば、そのひとにとって大切なミュージシャンもまた近現代文学の範疇に入ってくるのでしょう。
卒業生の皆さんは、ひとりひとり自分の世界を大切にして、言葉を綴っていました。
大阪樟蔭女子大学の国文学科では、日本語学ゼミ、古典文学ゼミ、近現代文学ゼミ、創作表現ゼミ、書道ゼミの3コース、5ゼミの教授陣が、皆さんをお待ちしています。