オクラにはなぜ毛が生えている?:遠隔栽培実習と「エコロジー論」の世界

「ねぇねぇ、◯◯〜、どうしてオクラやトマトには葉茎に毛が生えているの?」

と、チコちゃんに聞かれたら、みなさんはどう答えますか? 

その答えを知るには、オクラ目線・トマト目線で考える必要があります。

私が担当するライフプランニング学科科目「エコロジー論」では、エコロジーを、「私たち人間と人間以外の生きものが繋がる(生物種という違いを超えた)社会」ととらえて、私たちの生活、経済、社会、そしてそれらを支える自然環境について、さまざまな視点から学びます。

その授業の中心となるのが、学外実習です。「自然」に触れないと、気づかないことが沢山あるからです。

しかし、新型コロナウィルス感染拡大対策のため、大学構内での授業はもちろんのこと、電車での移動を伴う学外実習もできません。

 

しかしっっ!

農業実習の機会を提供してくれる予定だった「自然農園ほのぼ〜のさん」が、スペシャル栽培キットを「エコロジー論」の授業を受けている学生に郵送してくれました!

栽培キットの中身は、植木鉢、自然農園の土(米ぬかを加えたスペシャルバージョン)、そしてオクラ、茶ダイズ、青ダイズの種です。3種の栽培植物を混植します。

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種はすべて、昨年ほのぼ〜のさんが育てた野菜から、今年のために残しておいた種たちです。オクラの種は、この中に入っています。

受け取った学生は、「ほのぼ〜の」代表の正田さんの特別オンライン講義を受けた後、各自、種植えをしました。

オクラの葉にはなぜ毛が生えているの?なぜ異なる植物を同じ鉢植えに植えるの?

自然農園の土って、何が違うの?肥料はあげてもいいの?

生きもの、環境、そして栽培について、いろいろ学び、考えることがあります。

学生は、種植えをしてから毎日、「植木鉢という小さな世界」に向き合い、栽培ジャーナルという課題に取り組んでいます。

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(私も学生と同じ栽培キットを受け取り、息子とともにダイズとオクラの芽生えを観察します(直後にナメクジに食べられ早くも一生を終えるダイズも…)

栽培ジャーナルは、ただ水やりした、オクラから芽が出たと記録するだけではありません。

例えば、「水やり」という人間の行為を、「水をやられている」側のオクラ目線で記録したりします。

実は、オクラは、いつの間にか栽培する側(人間)をとりこにして、「水やりをする」ように仕向けているのです。オクラは人間に食べられてしまいますが、また来年も食べたい人間は、オクラの種を残してまた来年オクラを栽培します。気づけば、オクラは毎年タネを残してもらって、毎年植えてもらって、地球上に生き続けます。

 

そう、私たち人間は、オクラ(栽培植物)にうまいこと利用されているのです!

こんな関係を「相利共生」(共に生きて、お互い利益がある関係)と言います。(興味がある人は、マイケル・ポーラン『欲望の植物誌』を読んでみてください)

このような、いろいろ生きものが共生共存する植木鉢の観察を通じて、実は、私たち人間社会や経済も、いろいろな生物、そして人々が繋がり、もつれ合いながらできているこということを考えていきます。

ライフプランニング学科で学ぶ「エコロジー論」は、「経済」も「他者とのつながり」ととらえます。私たち自身の「ライフ(人生)」も、他者とのつながりでできていて、変化することを理解し、つながりの社会において、共に生きていくための思考を持つ学びが中心となっています。

ちなみに、一年次でエコロジー論を学びフードスタディコースに進んだ学生は、二年次に開講される「食の伝統と文化」で、西アフリカから奴隷とともにアメリカに渡り、そののちアメリカ南部料理や「ソウルフード」の重要な食材となっているオクラの歴史と地域料理について学んでいきます。

よかったら、みなさんも家庭菜園や野菜栽培を通じて、みなさんが生きる世界(エコロジー)とご自身の人生(ライフ)のつながりについて考えてみてください。

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(ライフプランニング学科 濵田信吾)

 

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