損害保険業界の現状と仕事@現代ビジネス論Vol.10

みなさん、こんにちは。

恒例の『現代ビジネス論』も第10弾。フタ桁に突入です!

今日は、一般社団法人 日本損害保険協会 近畿支部 主査 二階堂公雄(にかいどうきみお)様にお越しいただきました。

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(二階堂様を紹介する神田先生)

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(二階堂公雄様)

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(本日の資料)

本日は、1. 損保事業の趨勢、2. 業界を取り巻く環境変化、および3. 損害保険会社の仕事の3本立てです。

 

1. 損保事業の趨勢

損害保険業界は、順調に規模を拡大してきた業界ですが、1990年以降、収入保険料(一般企業でいう売上)が減少するという時代が続きました。

理由のひとつは、従来、自動車保険や火災保険などの主な種目は、すべての損害保険会社で同じ内容、同じ保険料で取り扱われていたのですが、1996年以降保険自由化が進み、新商品の開発や保険料の引下げなど、保険会社間の競争が激化したことです。

さらに、バブル崩壊後の長期に渡るデフレ経済も、保険料収入減の大きな要因となり、損害保険会社にとって厳しい経営環境が続きました。

一方で、自動車事故件数の増加や大規模自然災害の発生に伴い保険金の支払いが増加し、2011年に至っては、保険料収入よりも支出(保険金支払+事業費)が大幅に上回る状況となりました。

この間、厳しい環境下で保険金支払の適正化や経費削減等の経営努力を重ねたこと、並びにここ数年の日本経済の回復により、損害保険会社の経営状況は大幅に改善されました。

なお、1955年当時は火災保険が全体の約65%を占めていましたが、クルマ社会の到来に伴い、現在は半分以上が自動車保険の売り上げとなっており、自動車保険が損害保険会社の収益の柱と言っても過言ではありません。

損害保険会社数は52社(国内会社+外国会社)。

その代理店を務める損害保険代理店は20万店もあります。ちなみにコンビニは5万店ね。

損害保険の募集ができる人を「保険募集人」といい、資格がないとこの仕事に就けません。実は全国にこの保険募集人は206万人います。つまり60人に1人が代理店で損害保険の仕事に携わっている計算になるのです。

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2. 業界を取り巻く環境変化

さて、保険金の支払いが多くなってきていると説明しましたが、近年、高齢社会が起こす事故が業界としての課題になっています。

最近、高齢者ドライバーの自動車事故のニュースをよく目にしますよね。

この他、自然災害による保険金の支払いが増加しています。「ゲリラ豪雨」なんて言葉、今ではすっかり定着しましたが、このような自然災害による保険金の支払いは保険会社にとってもリスクの変化であり、損害保険会社の決算に大きな影響を与えかねません。

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3. 損保の仕事

損害保険の仕事は、営業と損害サービス。この2つは顧客に面した仕事です。

最近では、社員の役割が高度化していて、少人数で多くの仕事をこなすことが求められます。

つまり低コストで多くの売り上げをあげることが損害保険会社にも求められるようになりました。

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また、二階堂様は、損害保険の重要性についても説明して下さいました。特に学生にも身近な海外旅行時には、必ず保険に入っておくこと。

海外では、日本国内のように健康保険を使うことができない上に、治療を受けると高額の医療費を請求される国もあります。

ちなみに海外旅行保険は、ネットで契約したほうが安いんだとか。

事故はいつ起こるかわからないし、病気もいつ罹患するかわかりません。

今までの交通事故による損害賠償額で最高額は約5億円です!!!

自転車で人にぶつかってしまった場合でも、賠償金9千万円を超えるケースがあります。

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みなさんが加害者になってしまったら…?

とてもじゃないけど、払えませんよね。

こういった損害に備える効果的な方法が、まさに『保険』です。

最近では、片手にスマホ、片手にコーヒーを持ちながら自転車を運転し、高齢者を死亡させてしまったケースもあります。

交通事故件数に占める自転車事故件数の割合は2割と高い水準で推移しています。

自転車の安全な乗り方とルール、そして自転車を取り巻くリスクとその責任についても解説して下さいました。

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この他、二階堂様は、学生たちに就職試験のアドバイスもして下さいました。

 

1.エントリーシートはしっかり読まれる。履歴書は丁寧に真面目に書くこと。履歴書から面接が始まっていると心得よ。

2.第一印象がとても重要。面接は最初の3分間を大切にすること。

3.面接はある意味で差別化を図るものであること。

大学時代にどういった行動をしたか。何に取り組んだか。つまり目的意識があるかどうか。そして企業が求めたことをやり遂げることができるか。

4.自分をよく見せるための技術も必要。そのためには、模擬面接などの回数をこなしておくこと。

要約すると、「中身の充実とその見せ方」で、企業は「礼儀正しい誠実な人を求めている」のだそうです。

 

非常に参考になるお話で、学生たちもメモを取りながら真剣に聴いていました。

とりわけ、面接でよく聞かれる大学時代に取り組んだことについては、サークル活動はみんなが話をするため特色が出ず、企業側としては印象に残りにくいそうです。それよりも、しっかりと目的意識を持って何かに取り組むこと。やはり、学生の本分は勉強することなので、どのような勉強をしてきたか、それによって何を得たのかをわかりやすく説明できるのが一番とのことです。やっぱり大学の勉強って大事ですよね。

みんな、面接を受ける前に聴いておけてよかったね♪

二階堂様、大変ご多忙の中、人生設計に役立つお話しをしていただき、本当にありがとうございました。

さぁて来週の授業は…?

リ・ライフの稲見育夫様にお越しいただき、「現代のフードビジネス」についてお話しいただきます。

お楽しみにぃ~♪

 

[学生の所感]

損害保険業界や銀行は安定していると思っていました。しかし、合併したり、合併したことによって会社が消滅したことを知り、一般企業と同じように、顧客がいて、社員がいることで会社が成り立っているのだと思いました。国内、国外での競争が厳しくなり、低コストで大きな売上を目指すために、ひとりひとりの社員が大きな役割を担っており、総合職・内務職と業務を分けるのではなく、幅広い業務を女性にも与えられている社会になりつつあることを知りました。犯罪や自然災害など、生活を営む上で、怖いと思ったり、不安だと思ったりすることが多々あるので、少しでも不安を減らすためにも保険に加入してリスクを軽減できたらと思いました。高齢社会で医療や介護の保険はより必要になると考えました。

 

昔は今と違って戦後から2000年まではみんなで協力して日本の経済を立て直そうと全社同じ保険料、同じ商品だったことがわかりました。私も銀行や保険会社は安心というイメージが強かったので、自由化により潰れていく会社やライバル社と統合することになったことを知りました。また、低コストで多くの売上を上げるという考えになり、人数を減らし一人一人が多くの仕事をこなす、役割の高度化が自由化により起きていることも知り、大変だという印象を受けました。保険は何でもとりあえず入っておけばいいと思っていました。しかし今回の講義を聴いて、携帯電話の保険の話のように、自分に本当に必要な保険なのか、どんな人が対象であるのか、やみくもに加入するのではなく、しっかりと判断して加入しなければならないと感じました。以前、外国に行ったときに、保険料をもったいぶって加入しませんでした。そのときは何も起きなかったからよかったけれど、もし病気になったときの治療費などを考えたら怖くなりました。これからはインターネットで事前に保険加入しておこうと決めました。

 

(ライフプランニング学科 自転車保険にちゃんと加入している越智砂織)

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