本学卒業生の論文が、日本臨床栄養学会 論文賞を受賞しました!!

2016.11.07 健康栄養学科

 健康栄養学科の卒業生で、(前)解剖生理学研究室助手の土屋翼さんが、10/8(土)に行われた第38回日本臨床栄養学会学術総会で優秀論文賞を受賞されました。土屋さんは、本学大学院人間科学研究科人間栄養学専攻(修士課程)の修了生でもあります。

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 論文のタイトルは「クマゼミを用いた食用昆虫の栄養成分分析及び昆虫食に関するアンケート調査」です。

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 クマゼミは比較的採集が容易であり、国内でも食習慣が存在したことがあるそうですが、その栄養成分は不明です。この研究では、昆虫の栄養学的意義を解明する一環として、クマゼミの栄養価を明らかにするとともに、昆虫食に対する意識や食経験を把握するためのアンケート調査の実施が行われました。

 分析の結果、クマゼミ100 g中には、水分59.4 g、たんぱく質18.7 g、脂質4.3 g、灰分1.4 g、炭水化物16.2 gが含まれており、熱量は178 kcalとのことです。牛・豚・鶏のもも肉と同程度のたんぱく質量だそうです。しかし、クマゼミ1匹の重さは約2 gなので、50匹で100 g相当になることから、実際の食事として提供することを考えると必ずしも高たんぱく質とは言えないそうです。

 本学女子学生を対象としたアンケート調査の結果では、9割以上が、昆虫の食経験がなく、昆虫を食べたくない、との結果でした。しかし、飢餓状態なら食べる(25.3%)、形が分からなければ食べる(22.1%)のように、状況次第では食べるとの回答もあり、昆虫の外観が分からない状態で提供されれば、抵抗感が軽減されそうです。

 では、筆頭著者の土屋さんに、研究を行う上での苦労などについて伺ってみましょう。

【土屋さん】
 本論文のテーマは「昆虫食」ですが、この分野に関する先行研究はまだ多くはありません。そのため、自ら検討してみなければ分からないことばかりでありました。昆虫食について研究することは本学でも初めてのことであり、当時のゼミ生と失敗を重ねながら取り組みました。本研究では食用昆虫の一種であるクマゼミの栄養成分分析を行いましたが、試料となるセミを100匹以上も採集したことは苦労した点のひとつかもしれません。

 研究を遂行するにあたり多くの方々にご指導、ご協力を頂き、論文としてまとめることができました。未知なことが多い分大変なこともありましたが、未来の栄養学に寄与する可能性のある昆虫食について研究できたことを嬉しく思います。

クマゼミを実際に100匹も集められたんですね。夏の暑い時期に、大変だったと思います。
次に、指導教授である石蔵先生に、今回の受賞の意義と今後の研究の展望などについて伺ってみましょう。

【石蔵教授】
 私が大阪樟蔭女子大学に赴任して一番悩んだのが卒業論文のテーマです。ある時、新聞で人間や牛・豚と栄養源がかぶらず、成長が早い昆虫は将来の食糧危機の切り札であるという記事を目にしました。人がやらない研究(私自身はそれが研究の神髄と考えていますが)が好きな私は、さっそく昆虫食について調べましたが、学術的な検討は少なく、主にゲテモノ食として話題になる程度でした。これは研究する必要性があるなと感じた私は、助手の土屋さんに”昆虫食を研究したいので資料を集めてほしい“と頼みました。最初はびっくりしていたのですが、資料を集めていくうちに土屋君も興味を持ち始め、ゼミ生と熱心に研究するようになりました。学会で発表したときは、あまり興味を持ってもらえませんでしたが、座長から論文推薦をいただき、土屋君が頑張って論文にして投稿したところ、見事に採用されました。まさか優秀論文に選ばれるとは思ってみませんでしたが、研究というのはこんなものだなと改めて感じました。この論文のデータを集める際にご尽力いただいた先生方には深謝いたします。

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